変形性膝関節症とは
膝の軟骨がすり減ることにより変形し、痛みを伴う疾患です。
変形性膝関節症は50歳代以降の発症が多いと言われています。
過去に膝周囲のケガをした方は若くても発症する場合があります。
【症状】
・膝の痛み
初期のころには立ち上がったり、歩き初めるときにだけ痛みが出ます。少し動いているうちに痛みは軽減していきます。
中期のころには症状が進行してくると、歩いているときにずっと痛みが出ている状態になります。
末期のころには安静時にも痛みが出るようになります。
・熱感、腫張
関節炎が起こり、関節水腫が引き起こされます。いわゆる「膝に水が溜まった状態」です。
・膝の曲げ伸ばし制限
症状が進むと膝の曲げ伸ばしが困難になり、正座をしたりしゃがんだりする姿勢が出来なくなります。
・階段昇降時の痛み
特に階段を降りるときに痛みが強く出ます。階段の昇降は普通に歩くよりも膝に負荷がかかります。
階段の昇降動作の痛みで変形性膝関節症に気づくケースをあります。
![変形性膝関節症のイラスト🎨【フリー素材】|看護roo![カンゴルー]](https://img.kango-roo.com/upload/images/ki/osteoarthritis-of-the-knee.png)
【原因】
・加齢
骨と骨の間には軟骨(なんこつ)というクッションのようなものがあります。この軟骨によって膝がスムーズに動くようになっています。
しかし、加齢と共に軟骨がすり減ってしまうと滑らかな動きが出来なくなり炎症が起こります。一度すり減った軟骨は再生しません。
・肥満
体重が増加すると膝への負担は大きくなります。
・ケガ
スポーツでのケガや転倒(半月板損傷や靭帯損傷など)で膝を損傷してしまうと、歳を重ねてから変形性膝関節症の原因になることがあります。
・O脚、X脚
脚の変形は膝への負担が大きくなり痛みに繋がりやすいです。
・筋力低下
足の筋力低下により、体重を受ける部分が不安定になり膝への負担が大きくなります。
【ロコモティブ症候群に気を付けよう】
運動器(骨・関節・筋肉・神経など)の機能低下により、歩行や日常生活動作が困難になってしまう状態。
運動機能の低下によって外出頻度が減り、ひどくなると寝たきり状態になってしまいます。
高齢者の方であれば、認知症発症のリスクもあがります。
変形性膝関節症の他にも骨粗しょう症・脊柱管狭窄症などもロコモティブ症候群になりやすい疾患です。