ジャンパー膝と症状が類似している病気
ジャンプ動作の多いスポーツをしている選手に好発する膝の痛みが、俗にジャンパー膝と呼ばれる症状で、正式な名称は膝蓋靭帯炎または膝蓋腱炎と言います。
ジャンプ動作や膝の曲げ伸ばし動作で膝蓋靭帯が繰り返し引っ張られるストレスが加わることによって、損傷して炎症を起こすことで発症します。
ちなみに膝蓋靭帯とは、膝蓋骨の下部にあって大腿四頭筋から繋がって脛の骨である脛骨に付着しています。
その為、膝を曲げ伸ばしで大腿四頭筋が伸び縮みすることにより引っ張るストレスがかかってしまうのです。
ジャンパー膝の症状は4つに分類されていて、Ⅰは運動後の疼痛で運動に支障がない、Ⅱは運動前後の疼痛があるけど運動中は軽快し運動は継続可能です。
Ⅲは運動中の疼痛で運動に支障ある、Ⅳは膝蓋靭帯の完全断裂で、ⅠからⅡの段階ではスポーツに支障を起こさないために見逃して悪化することもあります。
その為、時に損傷した靭帯が骨化・石灰化を起こしてしまったり、Ⅳの段階まで進行して手術が必要になったりすることもあるので、早期発見・早期治療が大切になります。
痛みが起こる部位は、約70%がお皿の下端から膝蓋靭帯付着部で、約20%がお皿の上端から大腿四頭筋付着部、残りの約10%が膝蓋靭帯中央から脛骨粗面です。
膝蓋靭帯が繰り返し引っ張られるストレスがかかることで発症する病態で、オーバーユースが大きな原因となるので、治療としては基本的に患部へのストレスを軽減することが大切になります。
その為には安静にすることが大事ですし、初期の段階でスポーツをする場合は、練習後の患部へのアイシングやウォーミングアップ、ストレッチなどを十分に行いケアすることも大切です。
ただ先にも触れましたが、状態が悪化して膝蓋靭帯が断裂したり、靭帯が骨化したりすると、治療として手術を選択することもあります。
ジャンパー膝は他の病気と症状が類似していて、鑑別が分かりづらいので正確な診断が必要です。
もっとも類似しているのがオスグッドシュラッター病で、どのような違いがあるのかを知っておくと役立ちます。
膝蓋靭帯炎の患部は膝蓋靭帯で、骨の成長期を終えた10代後半以降に起こりやすく、脛骨の突出は生じません。
一方オスグッドシュラッター病の幹部は脛骨粗面で、骨の成長期である10代前後に起こりやすく、脛骨の突出が特徴的な症状で、こうした違いがあります。
その他に似た症状の病気としては、シンディング・ラーセン・ヨハンソン病というがあります。
膝蓋骨が患部となる疾患で、膝の曲げ伸ばしを繰り返すことで膝蓋骨に引っ張られるストレスが加わり炎症を起こします。
また、場合によっては膝蓋骨の下部が剥離してしまうこともありますが、成長期を終えて膝蓋骨が骨形成されると再発することはありません。
膝のお皿周囲に痛みを呈す有痛性分裂膝蓋骨も類似した病気で、通常ひとつの塊となっている膝蓋骨が2つ以上に分裂をして起こります。
多くは先天性で生まれつきのケースが多いですが、スポーツなどによる衝撃で分裂してしまうこともあるのです。
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