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起立性調節障害とは
自律神経の働きが乱れることで、立ち上がった時にめまいや頭痛などが起こる疾患です。
横になって寝ていた状態から立ち上がった時、重力によって血液が一時的に下半身に溜まります。
この時、自律神経の働きによって下半身に溜まった血液を心臓や脳へと戻そうとするのですが、
自律神経が乱れることによって、心臓や脳への血液がスムーズに戻らなくなってしまいます。
そうすると、身体に様々な不調を引き起こしてしまいます。
この疾患は思春期の子供(小学生~中学生)に多いと言われています。
もちろん大人になってからでも発症する可能性はあります。
特に午前中に強く出る特徴があるため、朝なかなか起きらず午前中は調子が悪く、
午後になると軽減されてきます。
主に立ちくらみやめまい、動悸、倦怠感、頭痛、食欲不振、集中力の低下、イライラ、
顔色が青白い、立っていると気分が悪くなりひどいと倒れてしまう、などの症状があります。
起立性調節障害のタイプ
起立直後性低血圧
座っていたり、寝ている状態から急に立ち上がった時に血圧が一時的に低下してしまうタイプです。
この時、脳に十分な血液が届かなくなってしまい、めまいやふらつきが起こります。
特に朝起きた時や長時間座っていた後に立ち上がる時に起こりやすい。
体位性頻脈性症候群
立ち上がった時に心拍数が異常に増えるタイプです。
具体的には、大人の場合だと立ち上がってから10分以内に心拍数が30回以上アップ。
子どもの場合だと、40回以上アップしてしまいます。
例えば座っているときに心拍数が10分間に70回の人が、立ち上がったら100回以上になってしまうと
いうことです。
この急な心拍数の上昇によって、めまい・ふらつき・動悸・疲れやすさなどの症状が出てしまいます。
血管迷走神経性失神
一時的に意識を失ってしまう失神の一種です。
緊張や恐怖、痛みなどの強い刺激を受けると自律神経のバランスが崩れます。
そうすると、血圧が下がり心拍数も減ってしまい、脳に血液が届きにくくなって意識を失ってしまいます。
失神の前には、気分が悪くなったり、冷や汗が出たりすることもあります。
遷延性起立性低血圧
立ち上がった後に、血圧がゆっくりと長時間にわたって下がり続ける低血圧です。
普通の起立性低血圧は立ち上がってすぐ血圧が下がるが、このタイプは立ち上がってから
3分以上経ってからも血圧が下がり続けます。
その為、立っている時にだんだんと気分が悪くなったり、めまいやふらつき、集中力の低下が
起こります。また、長時間立っていることが困難です。
【原因】
自律神経が乱れてうまく働かないことによって起こるとされていますが、では自律神経が乱れる
原因は何でしょうか?
思春期の子供に多く見られる疾患ですが、思春期には心と身体に様々な変化が起こります。
エストロゲンやテストステロンと言ったホルモンが急激に増えることにより、
自律神経の働きに影響を与えることで、血圧や心拍数などの調節が上手くできなかったり、
身長や体重の急な増加に伴い、血流の調整が追い付かなくなることがあります。
また、精神的なストレスも大きいとされています。
ホルモンが変化することで感情の起伏やストレスの耐性にも影響してきます。
思春期は子供から大人へと成長していく時期です。
学校生活や勉強、塾、友達との人間関係など集団生活や将来に対する不安などから
ストレスをかかえてしまう傾向にあります。
大人の場合も仕事や人間関係のストレス、不規則な生活などの影響が原因となります。
起立性調節障害は決して治らない病気ではありません。
しかし、人によって症状は異なり重症度も違います。
まずは起立性調節障害と言う病気をよく知ることが大切です。
例えば、お子さんが朝起きることが出来ない。
お母さんは「ただ、学校に行きたくないから起きないんだ」「気持ちの持ちようでしょ」などと
片づけてしまうとお子さんはより追い詰められてしまいます。
朝起きることが出来ないのは起立性調節障害と言う病気の特性なのです。
まずは起立性調節障害という病気が隠れていないか、お子さんをよく観察してあげてください。
症状改善までは人により期間が異なることを理解しましょう。
治療方法は薬物療法と非薬物療法がありますが、当院は非薬物療法で治療していくことがメインです。
起立性調節障害は本人だけでなく、周りの人がこの病気の特性をよく理解し、
サポートしてあげることが大切です。

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