オスグッドとは
正式名称は「オスグッド・シュラッター病」と言います。
成長期の子供で、膝に負担がかかるスポーツをしている子に頻発して発症するスポーツ障害の一つです。
ジャンプやストップ・ダッシュを繰り返す動作は特に膝への負荷が大きい為、
サッカーやバスケットボール、バレーボールなどのスポーツは発症頻度が高いです。
特に小中学生の男子に多く見られ、女子の発症率は男子より低いとされていますが、
女子でもオスグッドを発症します。
女子でオスグッドを発症するとホルモンバランスや筋肉や骨の成長スピード、柔軟性などの違いから
男子より回復までに時間がかかるという可能性が報告されています。
また、体が硬い子はオスグッドになりやすい傾向があり、特に大腿四頭筋(だいたいしとうきん)の柔軟性が
重要です。
オスグッドは大人になってから発症することはほとんどありません。
しかし、成長期にオスグッドを発症している方は、大人になっても痛みが出ることもあります。
大人になってからの膝の下あたりに痛みが出る場合は別の疾患の可能性もあります。
【症状・原因】
主に膝蓋骨(しつがいこつ)の下あたりに痛みや炎症が起こります。
太ももの前面にある大腿四頭筋という筋肉が膝蓋骨を介して脛骨粗面というすねの骨の上部に付着しています。
大腿四頭筋が収縮することで膝を曲げたり伸ばしたりできますが、特に膝を曲げる動作を繰り返すことで
脛骨粗面にストレスがかかり一部が剥離してしまいます。
膝蓋骨の下あたりを押すと痛みがあります。
症状が進行すると骨が出っ張り、正座や膝たちが難しくなります。
では、なぜ子供に多く発症するのでしょうか…
主に成長期ということがポイントです。
成長期の子供は骨が未成熟の為、軟骨成分が柔らかい状態です。その為、骨が損傷を受けやすいのです。
また、骨の成長に筋肉の柔軟性が追い付かないことも原因の一つです。
成長期の骨や筋肉のアンバランスと運動時の繰り返し動作による負荷が加わることで発症するというものです。
まずはお子さんの判断に任せないことが大事です。
少しの痛みぐらい大丈夫だからとスポーツを続けてしまうお子さんは多いです。
お子さんが少しでも膝の痛みを訴えたり、歩き方がおかしいなどいつもと違う変化があったら少しでも早く受診しましょう!
重症になるとひどい痛みで日常生活にも影響が出てしまいます。