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起立性調節障害

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起立性調節障害とは

自律神経の機能失調によって生じる疾患です。

自律神経は「交感神経」と「副交感神経」に分かれてます。主に体を活動させるのが「交感神経」で体を休ませるのが「副交感神経」です。

交感神経と副交感神経にはリズムがあり、朝起きて学校や仕事へ行くときには交感神経が優位に働き体を元気に働かせます。また、夕方から夜になると体を休めようとするので副交感神経が優位に働きます。

しかし、自律神経は自分の意思でコントロールできるものではありません。


【症状】

特に思春期前後の小児に多く見られる病気ですが、誰にでも起こりえる可能性があります。

主な症状

・寝つきが悪い

・朝起きるのがつらい

・倦怠感がある

・食欲がない

・動悸、息切れがする

・よく立ちくらみが起こる

・顔色が良くない、青白い

・失神発作を起こす など


【原因】

はっきりとした原因はまだ明確には解明されていませんが、

学校や予備校などの人間関係に悩んだり、部活動や塾などで十分な休息・睡眠時間の確保が出来ない、身体が大人へと変わろうとする為に生じるホルモンバランスの変化や身体の急激な成長、

受験や今後の人生を左右する選択へのプレッシャーなどによって自律神経が乱れてしまうことによって引き起こされることがあります。

また、大学生や大人になってからも生活環境の変化や勉強や仕事によるストレス、食生活の乱れなどが原因で引き起こされることもあります。


 

【起立性調節障害には4つのサブタイプ】

●起立直後性低血圧

 急に立ち上がったときに血圧の低下が起こり立ちくらみやめまいを起こします。

●体位性頻脈症候群

 寝ている姿勢から態勢を変えるときに頭の位置が上がることで血流が悪くなり、頻脈や頭痛などの症状がみられます。脳の血流が低下することで失神してしまうこともあります。

●血管迷走神経失神

 ストレスや緊張により自律神経の調節が上手くいかず、血圧が低下したり脈拍が低くなり失神してしまう状態です。

●遷延性起立性低血圧

 寝ている姿勢から急に立ち上がっても直後は問題ないですが、立ち上がった状態が続くと徐々に血圧が低下してきます。起立後3分~10分ほどで症状が現れ失神してしまう状態です。

【治療について】

起立性調節障害は決して治らない病気ではありません。しかし、人によって症状は異なり重症度も違います。まずは起立性調節障害と言う病気をよく知ることが大切です。

例えば、お子さんが朝起きることが出来ない。お母さんは「ただ、学校に行きたくないから起きないんだ」「気持ちの持ちようでしょ」などと片づけてしまうとお子さんはより追い詰められてしまうのです。

朝起きることが出来ないのは起立性調節障害と言う病気の特性なのです。まずは起立性調節障害という病気が隠れていないか、お子さんをよく観察してあげてください。

症状改善までは人により期間が異なることを理解しましょう。

治療方法は薬物療法と非薬物療法がありますが、当院は非薬物療法で治療していくことがメインです。

起立性調節障害は本人だけでなく、周りの人がこの病気の特性をよく理解し、サポートしてあげることが大切です。

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